皆様もご存知のように「咬む力」はとても強く、ほぼご自分の体重ほどの力で咬むことができます。「咬む力」の強さ・方向・時間をコントロールすることが大切で、歯だけではなく関節や筋肉・姿勢に大きな影響がでます。
入れ歯の方も同様に、咬む力を適切にコントロールすることで入れ歯が安定し、よく咬める入れ歯になります。
歯は口の中で食べ物をかみ砕き、すり潰すためにあります。
乳歯は20本、永久歯は32本からなります。食べ物を切るシャベル状の切歯、尖端が突出し、切り裂くための犬歯、すり潰しに便利な臼状の歯があります。
ヒトの歯は一生の間に一回生え変わることから二生歯と呼ばれますが、切歯、犬歯、小臼歯は二生歯ですが、大臼歯は一生歯で、新しく生え変わることはありません。大臼歯は一生の間に最も長く使われるため、食生活の影響を反映して歯の溝がすり減り平坦化すること(咬耗:こうもう)があります。加齢により徐々に咬耗しますが、歯が破損することはありません。
溝がすり減ることで菌が溜まりにくくなると考えられています。著しく咬耗する時は、かみ合わせの異常や歯ぎしりなどの病気が関係していることが多いと考えられています。